―甲斐よしひろと感覚が似た海外のロック詩人 歌詞の比較集―

THE SPRINGSTEEN

マイ・ジェネレーション

/ 明日なき暴走

1979

100万$ナイト

 

涙が街にこぼれ落ち/荒れて光った/ 俺達はかわいた静かな夏にめぐり会った/

つらい愛と挫折の中/ 今夜も終わりのないジューク・ボックスのように

1975

裏通り

涙が町にこぼれ落ち/ 荒れ静かな夏 ぼくとテリーは友達になった/

つらい愛と挫折に満たされ/ おわりのないジュークボックスのある店

 

 

 

 

100万$ナイト

雷鳴の走る道を 罪人のような目をして

 

涙のサンダー・ロード

オー雷鳴の道

 

SINGLE

/ 青春の叫び

1980

ビューティフル・エネルギー

 

ああごらんよ桟橋の上をオーロラが昇っていくよ

もう二度とこの輝きに会えない 会えないかも しれないから

1973

74日のアズベリー・パーク 

うしろからオーロラが上ってゆくよ あの桟橋の光/

もう二度と会えないかもしれないから 今夜は愛しておくれ

 

地下室のメロディー

/ 明日なき暴走

1980

涙の十番街

バックミラー 髪に櫛をいれている野郎たち

1975

明日なき暴走

バックミラーに向かって髪に櫛を入れ 少年は必死に見ようとしている

/ 青春の叫び

 

涙の十番街

死にかけた路上は飛び出しナイフの恋人たちでいっぱいさ

1973

74日のアズベリー・パーク

ダウンタウンのサーキットは飛びだしナイフの恋人たちでいっぱいだ

 

SINGLE

/ THE RIVER

1981

破れたハートを売り物に

雨の日も 風の日も 俺の愛はお前のものだから

1980

DRIVE ALL NIGHT

 

だって俺の愛はおまえのものだから 風の中 雨の中 雪の中

風の中でも雨の中でも 俺の愛はおまえのもの

 

破れたハートを売り物に

/ 闇に吠える街

1981

ランデブー

めくらめっぽう逃げまわる/ 夜の中裂け入っていく/ 車は焼かれ/ 火だるまになりながら/

1978

SOMETHING IN THE NIGHT

夜の神秘のまっただ中へ裂け入って行く/

俺たちの車は 最後には焼かれ 俺たちは火だるまになって盲めっぽう逃げ/

 

 

 

 

観覧車

 

おまえは今 家の前 椅子にすわり外を見る 

きることを呪うように 悲しみ宿るで 夜の果てをみてる

 

RACING IN THE STREET

 

彼女は彼女の親父の家のポーチにすわっている

しかし彼女の美しい夢のすべては破れ

まれたことを呪う者が持つを持って 夜の中を一人でつめいる

 

SINGLE

/ THE RIVER

1982

ブライトン・ロック

錆びついちまった二つの鼓動

1980

TWO HEARTS

訳題 二つの鼓動

 

-TORIKO-

/ NEBRASKA

1982

呪縛の夜

二人の運もつき果て 愛も冷えてしまった 砂が黄金に変わる夜明け前に

1982

ATLANTIC CITY

俺たちの運もつき 愛も冷えてしまった/ 砂が黄金にかわる所へ行こう

 

呪縛の夜

音楽が流れ 笑い声に二人踊った

 

MANSION ON THE HILL

音楽が流れ、笑い声がつきなかった

 

 

 

 

荒野をくだって

二人をひき裂いたいくつかの つらい出来事を思い出す

 

僕の父の家

目が覚めた時 二人を引き離した いくつかの辛いでき事のことを考えた

/ THE RIVER

 

荒野をくだって

よりよい世界 夢見ながら 眠りにつく時がある

だけど沈んだままの心で いつも目をさます

1980

ジャクソン刑務所

よりよい世界夢見る夜がある だが沈んだ心で目を覚す

 

SINGLE

/ THE RIVER

1983

シーズン

二人ダンスに出かけた過ぎ去った (曲のテーマ)

1980

消え行く男

俺たちが一緒に踊り出かけた過ぎ去った

 

GOLD-黄金-

/ 闇に吠える街

1983

危険な道連れ

愛するものを見つけると踏みにじられ

1978

SOMETHING IN THE NIGHT

愛するものを見つけるとすぐに 踏みにじられ

 

SINGLE

/ THE RIVER

1994

渇いた街

かよわぬ血の音を 今夜お前は聞いている/

打ちのめす夜更けに 眠れないまま横たわる/

すりへっていく愛を 見殺しにするものか/

抱いてくれ 信じようとしない 口づけでもいいから/

自分を見失い/街をさまよい歩いた/

窓に映る顔に 見覚えがあるのなら その目でしっかりと 俺をとらえてくれ/

1994

STREETS OF PHILADELPHIA

夜になると雨のように暗く囁く自分の脈打つ血潮を耳にした/

夜は更けて、俺はここに眠れないまま横たわる/

磨り減っていく俺を見捨ててしまうのかい/

俺を受けとめてくれ、兄弟よ、信じようとしないその口づけで/

傷つき打ちのめされ、自分の気持ちさえもわからずに 俺は自分を見失っ

/このさまよった

窓に映る姿を見ても自分の顔にさえ見覚えがなかった/

SINGLE

/ THE RISING

2007

ひかりのまち

テーブルにはマグカップ 廊下には掛けたシャツ/

壁にはきどったみんなの 笑顔のポートレート/

すべてそろってる/いないのは俺達だけ 

2002

YOU'RE MISSING

クローゼットにはシャツ、廊下には/

ママはキッチン、赤ちゃんも、他のみんなも/

みんなそろって/いないのはあなただけ

 

<ブルース・スプリングスティーン 翻訳事情>

1973年リリース、セカンドアルバム「青春の叫び」が日本初紹介。

以降、1975年「明日なき暴走」までの訳は、真崎義博氏が担当。

デビューアルバム「アズベリー・パークからの挨拶」の発売年は判らないが、この作品も同氏による訳。

1978年「闇に吠える街」から現在までは一部を除き、三浦久氏が訳している。

(” STREETS OF PHILADELPHIA”は佐藤晃氏)

2005年の一斉紙ジャケ化を機に三浦氏が初期のアルバムも改訳した模様。